1,000万円を貯金できた方、おめでとうございます! これは大きな節目を達成したことを意味します。
しかし、多くの人がここで立ち止まってしまうことがあります。貯金だけで本当に安心できるのでしょうか?1,000万円をためたら、次のステップとして資産運用が欠かせません。
銀行に預けても現在の金利で資産は増えません。賢く運用して着実に増やし、将来の安定を築きましょう。
頑張って1,000万円を貯金したんだから、絶対に減らしたくないよ。
私もよ!リスクを負うくらいなら、増えなくてもいいわ。
堅実なのはいいけど、何もしないと、将来、1,000万円より減ることになるよ。
えっ?銀行に預けておけば減ることはないでしょ?
それがそうとは限らないんだ。資産運用をすすめる理由もそこにあるんだよ。どういうことか解説していくね。
- 1,000万円をためたあとの資産運用の重要性がわかる
- 1,000万円を増やす資産運用の方法がわかる
1000万円をためた人の資産運用の重要性
インフレや経済状況の変化は、私たちの生活に大きな影響を与えます。
せっかくためた1,000万円も、将来的には価値が下がり、現在の生活水準を維持することが困難になる可能性があるんだよ。
お金の価値が下がるってどういうこと?
それには3つの理由があるよ。順番に説明していこう。
インフレ
まず一つ目はインフレだね。インフレとは、物価が上昇し、お金の価値が下がる現象だよ。たとえば、10年前に100万円で買えたものが、10年後には120万円でしか買えなくなる可能性がある。
つまり、同じ100万円でも、10年後には83%の価値しかなくなってしまうんだ。
そっか。物価が上がると、同じ1,000万円でも買えるものが少なくなってしまうんだね。
経済状況の変化
景気後退や金融危機などの経済状況の変化によって、預貯金の金利が低下したり、株価や不動産価格が暴落したりする可能性もあるね。
そうなると、せっかくためた1,000万円が大きく減ってしまう可能性があるんだ。
過去の大きな3つの例を挙げてみよう。
1980年代後半から1990年代前半にかけて、日本はバブル経済と呼ばれる好景気を迎えていたんだ。
この期間中、株価や不動産価格が急上昇し、多くの人が資産を大きく増やしたんだけど、1990年代に入るとバブルが崩壊し、株価や不動産価格が暴落したんだよ。
2008年にはアメリカの投資銀行リーマン・ブラザーズが破綻し、リーマンショックといわれ世界的な金融危機が発生した。この金融危機の影響で、株価や不動産価格が世界的に暴落したんだ。
日本でも、日経平均株価は50%以上下落し、多くの企業が倒産したり、業績悪化に苦しんだよ。
最近では2020年、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが世界経済に大きな打撃を与え、多くの企業が業績悪化に苦しみ、失業率が上昇したね。
飲食店や旅行業界は大きな打撃を受け、商売をやめなければいけない人たちもいたよね。
うわぁ~怖いなぁ。大きな不況の波を
予想するのは無理だもんな。
だからこそ、資産運用して資金を増やすことが重要なんだ。資産運用は、このような経済状況の変化によるリスクを軽減するための有効な手段なんだよ。
人生100年時代
近年、日本人の寿命は延びており、平均寿命は80歳をこえています。そのため、老後の生活が長くなり、必要な資金も増えてきます。
長生きすればするほど、生活費や医療費などの出費がかさむと同時に、先に述べたインフレや経済状況の変化のリスクも大きくなるといえるよね。老後の生活でかかる主な出費の具体例は以下の通りだよ。
- 住居費: 持ち家であれば固定資産税や修繕費、賃貸であれば家賃
- 水道光熱費: 電気代、ガス代、水道代
- 通信費: 携帯電話料金、インターネット接続料
- 交際費: 旅行や趣味の費用
- 被服費: 衣服や靴などの購入費用
- 医療保険でカバーされる費用: 通院費、入院費、手術費
- 医療保険でカバーされない費用: 高額療養費、介護費用、老人保健施設利用料
これらの出費は、個人の生活水準や健康状態によって大きく異なるけど、一般的に老後の生活には2,000万円~3,000万円程度の資金が必要といわれているね。
長生きするのにもリスクがあるなんて、ショックだわ。
安心して長生きするためにも、資産運用で資産を増やし、老後資金の不足を防ぐことが大切だね。
インデックス中心の株式投資のメリットと手法
ではここからは、どのように1,000万円を増やしていくかについて解説しよう。老後の生活資金や子供の教育費、将来の経済状況への不安など、お金に関する悩みは尽きません。
そこでおすすめしたいのが、インデックス投資です。インデックス投資は、個別株よりもリスクを抑えながら、長期的に資産を増やせる投資方法です。
インデックス投資とは
インデックス投資とは、日経平均株価や東証株価指数などの株価指数に連動する投資信託を購入することで、市場全体の平均的なリターンを目指す投資方法です。
インデックスを日本語にすると指数という意味なんだ。多くの会社の株価の平均点が指数だと思えばわかりやすいかな。
個別株投資とは異なり、特定の企業に依存することがなく、幅広い企業に分散投資できるため、リスクを抑えられます。
日経平均株価は日本を代表する225社の株価の平均指数で、東証株価指数は東証に上場している全ての会社の株価をまとめて平均した指数なんだ。
インデックス投資のメリット
インデックス投資の良いところは個別株に比べてリスクを分散できることだよ。
インデックス投資は個別株投資と違い、市場全体の平均的なリターンを目指すからなんだ。しかも個別株投資のように、銘柄選びや売買のタイミングを検討する必要がないから初心者にもおすすめできるよ。
- リスクを抑えられる: 個別株投資と比べて、市場全体の平均的なリターンを目指すため、リスクを抑えられます。
- 手間がかからない: 個別株投資のように、銘柄選びや売買のタイミングを検討する必要がありません。
- 少額から始められる: 1万円から投資できる商品もあり、少額から始められます。
インデックス投資の手法
インデックス投資には、次のような異なる手法があります。
毎月または四半期ごとに一定額をインデックスファンドに投資する最も一般的な方法です。
定期定額投資は、市場のタイミングを計る必要がなく、ドルコスト平均法の恩恵を受けられるため、長期的な投資に適しています。
すべての投資資金を一度にインデックスファンドに投資する方法です。一括投資は、市場が上昇しているときに有利ですが、市場が下落しているときに損失を被る可能性があります。
割安と思われるインデックスファンドに投資する手法です。
バリュー投資は市場全体の平均利回りよりも高いリターンを上げる可能性がありますが、市場のタイミングを計る必要があり、リスクが高くなります。
成長性の高いインデックスファンドに投資する手法です。グロース投資は市場全体の平均利回りよりも高いリターンを上げる可能性がありますが、リスクが高くなります。
こんな風に言われても、どれがいいのか
さっぱりわからないわ。
積立で毎月積み立てる方がいいのか、それとも1,000万円一括で投資した方がいいのか迷うな。
一般的には毎月定額を積み立てる方法をすすめているけど、1,000万円というまとまった資金があるなら一括投資がおすすめだよ。
一括投資と積立投資ではどちらが得か
投資を始めるにあたって、多くの人が悩むのが「一括投資」と「積立投資」のどちらを選ぶべきかという問題です。
それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、自分の投資スタイルに合った方法を選ぶことが重要です。
一括投資とは?
一括投資とは、投資する資金をまとめて一度に投資する方法です。投資タイミングをうまく計れば、短期間で大きな利益を得られる可能性があります。
しかし、市場が下落している時に投資してしまうと、損失を被る可能性が高くなります。
- 市場全体の平均利回りを目指せる: 個別株よりもリスクが低く、長期的な資産形成に適している
- 投資タイミングを計る必要がない: 短期的な値動きに一喜一憂せず、長期的な視点で投資できる
- コストを抑えられる: 積立投資よりも信託報酬が安い場合が多い
- 損失を被る可能性がある: 投資時期によっては、市場が下落し、損失を被る可能性がある
- 短期的な利益を得にくい: 短期間で大きな利益を得られる可能性は低い
このように一括投資した場合、短期間で大きな利益を得られる可能性があるね。
でも、一度に1,000万円を投資するのは怖いわ。
資産運用のプロである私の意見としては、まだ若い人には積立で投資することをおすすめするよ。投資の基本は長期・積立・分散だからね。
しかし私の顧客である富裕層の方々は一括投資している人が多いんだ。投資に回せる資金に余裕があるなら一括投資の方が大きい利益が得られるからね。
顧客のAさんは次の3つのインデックスファンドに1,000万円を一括投資したそうなんだ。
- 米国株インデックスファンド:500万円
- 日本株インデックスファンド:300万円
- 新興国株インデックスファンド:200万円
2023年1月に1,000万円を一括投資してから、現在まで2年間経過しているんだけど、この間、市場は大きく変動ながらも全体的には上昇傾向だったから、投資額は約1,200万円まで増加していると聞いたよ。
2年で200万円の増加なんて、すごい!
約20%の利益になっているよね。
でも、こんなにうまくいくとは限らないし、
やっぱり積立の方が安心かな。
積立投資とは?
積立投資とは、毎月一定額を投資信託に投資する方法です。市場のタイミングを計る必要がなく、長期的な資産形成ができます。
また、ドルコスト平均法の恩恵を受けられるため、リスクを抑えながら投資できます。
知り合いのBさんの例も紹介しよう。
27歳のBさんは将来のために資産形成を始めたいと思い、投資を始めたそうなんだ。
当時は投資に関する知識がなかったため、リスクを抑えながら長期的に資産形成を目指せる方法として、インデックス投資を選んだそうだよ。
Bさんは、まとまった資金がなかったため、毎月一定額を投資できる積立投資を選び、以下の2つのインデックスファンドに毎月3万円ずつ積立投資したそうだよ。
- 米国株インデックスファンド:2万円
- 日本株インデックスファンド:1万円
2020年1月から積立投資を開始してから現在まで3年たち、投資額は約120万円まで増加したそうだよ。
積立投資は、短期間で大きな利益を得られる方法ではないけど、長期的に資産形成していきたい人に向いているね。
たとえ、1,000万円の資産があったとしても、それが余裕資金なのか全財産なのかによって投資方法は変わってくるよ。
1,000万円を一括投資、積立投資どちらがいい?
もしもあなたの持っている1,000万円が余裕資金なら、1,000万円をまとめて一括投資する方法が得だよ。投資元本を一気に増やせるメリットがあるからね。
だけど、投資初心者や1,000万円が全財産なら、定期的に定額を投資する積立投資をおすすめするよ。
精神的に余裕を持てるかが大切だよ。
長い目で見ると株価は上がっていくと予想されるので、資金を入れるのは早ければ早いほどいいと考えられる。だけど必ず上がっていくとは考えられない。下落する場面も出てくるからね。
下落した時にあわてて売ってしまうのは、一番してはいけないことだよ。
レバレッジを活用した不動産投資の魅力とポイント
不動産投資は、多くの人が夢見る資産形成手段の一つです。しかし、まとまった資金が必要となるため、なかなか始められないという方も多いのではないでしょうか。
そこで注目したいのが、レバレッジを活用した不動産投資です。レバレッジを活用することで、少ない自己資金で大きな資産形成を目指せるようになります。
成功するためのポイントを詳しく解説します。
レバレッジとは
レバレッジとは、「てこの原理」を意味する言葉です。投資の世界では、自己資金よりも大きく投資するための資金調達方法のことです。
不動産投資においては、銀行からお金を借りることでレバレッジ効果を得られるんだ。
え~⁈借金するの~⁈
1,000万円あるのに、借金しなくてもいいんじゃない?
1,000万円を元手に不動産投資をした場合と、
レバレッジを活用して不動産投資をした場合の利益の差を見れば、なぜレバレッジ活用をすすめるかがわかるよ。
レバレッジを活用した場合と活用しなかった場合の利益差
例えば自己資金が400万円あったとします。融資を受けなければ購入できる物件は400万円ですね。表面利回り7%の物件だった場合、年間収益としては28万円得られます。
ですがレバレッジを活用した場合、銀行から1600万円の融資を受けて、合計で2,000万円の物件が購入できます。
この物件が同じ表面利回り7%の物件なら、年間収益は140万円になるんです。レバレッジを活用しない場合の年間収益28万円と比べると約5倍もの年間収益が得られますね。
どんな不動産に投資するのが最適か
不動産投資は時間とお金をかければ、大きな利益を得られる可能性がある魅力的な投資方法です。しかし一方でリスクも伴うため、しっかりと勉強し自分に合った投資先を選ぶことが重要です。
たとえば次のような物件が考えられます。
- 戸建て
- 一棟アパート・一棟マンション
- 区分マンション
不動産投資を考えたときに収益を得る方法は2通りあります。
資産運用のプロの意見としては、家賃収入が得られるインカムゲインがおすすめだよ。
安定した収益を得られるし、空室リスクや価格変動リスクなどのリスクが低いからだよ。そして得た収入をインデックス投資に回していけば収益の加速が大きくなるよ。
家賃収入を得るのがいいとわかったけど、どんな物件を買えばいいのかな。
ワンルームマンション投資は、サラリーマンでもしている人が多いみたいだけど。
おすすめなのは1棟アパート経営だよ。
1棟マンションは価格が高すぎてサラリーマンや資金の少ない人は無理だけど、1棟アパートならレバレッジを活用すれば十分可能だよ。
ワンルームマンションや戸建てはどうしてダメなの?
ワンルームマンションは空き室になったら、次の入居者が決まるまでに時間がかかるからね。リスクが大きいんだ。
戸建ての場合も同じように空き家になるリスクがあるし、ワンルームマンションと違ってファミリー層が中心になるから、次が決まりにくいリスクもあるんだ。ファミリー層は持ち家思考が根強いからね。
それに比べて、1棟アパートは単身者をターゲットにしているから間口が広いし、全てが空き室になることはないから、収入がゼロになる心配もないしリスクが低いといえるね。
それに土地そのものが資産になるから、将来そこに自宅を建てることもできるし、利用価値が高いのもおすすめの理由だよ。
まとめ
1,000万円をためた後の資産運用は、将来の目標やリスク許容度によって最適な方法は異なります。しかし、以下のポイントを意識することで、成功に近づけます。
- 具体的な目標を設定する
- リスク許容度を把握する
- 分散投資をする
- 長期的な視点で考える
- 勉強を続ける
老後後資金の確保、教育資金の準備、住宅購入など、目標を明確にすることで、必要な投資金額や期間が見えてきます。
どのくらいのリスクを許容できるのか、損失を被った際でも冷静な判断ができるのかリスク許容度によって、投資対象や運用方法が変わってきます。
1つの資産に集中するのではなく、複数の資産に分散投資することでリスクを軽減できます。株式、債券、不動産、投資信託など、さまざまな資産に投資しましょう。
資産運用は短期的ではなく、長期的な視点で行うことが重要です。
短期的な値動きに一喜一憂せず、長期的な目標を見据えて投資を続けましょう。
また資産運用に関する知識を常にアップデートし、自分に合った方法を見つけることが大切です。書籍を読んだり、セミナーに参加したりして、積極的に学びましょう。
1000万円をためたら、資産運用の重要性が高まります。インデックス中心の株式投資とレバレッジを活用した不動産投資が、成功のカギです。
本記事を参考にして、資産形成に向けて具体的な行動を始め、豊かな未来を手に入れましょう!