メティスって会社の海外積立商品をすごい強く進められているんですけど、これはほんとに大丈夫なの?
メティスってネット検索したら、けっこう悪い情報が出てくるわ、実情はどうなのかしら?
30年の満期での契約を進めてくるのよ。30年もメティスは安泰なの?
あなたは最近、海外積立商品について気になっていませんか?
今回は、盛んに勧誘が行われてるメティス(メティスグローバル)について、お話ししたいと思います。
実際どうなの?というポイントを、わたしの経験談や知人に聞いた話をもとに解説していきます。
プライベートバンカーである私の結論をさっそく言うと、メティスはズバリおすすめしません。仲の良い友達に相談されたら、絶対に止めます。
こちらの記事で、そのおすすめしない理由3つとあやしいイントロデューサーについてもレクチャーしていきますので、メティスが気になっている方はぜひ参考にしてくださいね。
さっそくメティスをおすすめしないと言いましたが、しかし勘違いしてほしくないのは、メティスが悪いとか、商品が悪いとか、ぼったくりだとかそう言いたいのではなく、わざわざ選ぶメリットがあるのかな、と疑問符がつくのです。
こちらの記事を読み終わるころには、メティスの実情を把握でき、メティスを利用するかどうかの判断もできるようになります。もし強く営業されても、それに左右されずご自身で判断もできるようになりますよ。
プライベートバンカーから見て、おすすめできないのね?!
「投資の勉強のためにも、おすすめしない理由が知りたいわ。教えて!!」
・メティスから営業を受けている方
・海外積立商品を検討している方
・メティスの実情が知りたい方
このような方に向けた記事となっております。
この記事を読むことで、メティスの商品に関する不安や疑問を解消し、より賢い投資判断ができるようになります。ぜひご活用ください。
ではいきましょう。まずはメティスとはどんな会社かをご説明します。
メティスってよくすすめられるけど、一体どんな会社?
まずは、メティスの基本情報を紹介していきます。
メティスの基本情報
メティス・グローバル・リミテッドは、アテナベスト・フィナンシャル・グループの子会社で、香港に拠点を置く登録信託会社です。
“メティス”という名前は、ギリシャ神話の女神と関連し、「知恵」と「技術」を意味するギリシャ語に由来しているようです。
メティスの主な詳細
ここからは、メティスの主な詳細を見ていきましょう。
メティスの詳細
- 香港で登録された信託会社
- 信託会社サービスプロバイダー
- 監査法人:アーンスト・アンド・ヤング
- 受賞歴:Bloomberg Businessweek(2019年〜2022年)
- さまざまな社会貢献活動に参加している
こうして見ると、企業としての組織体制は堅実なようですが、設立からまだ数年しか経っておらず、おそらく2017年に設立されたと考えられています。
国際金融機関や信託会社の中では、まだ歴史が浅い部類なんですね。
メティスの設立の背景には、アテナベストが自社グループと関連企業で利益を最大化したいという戦略的な目標があったと言われています。
アテナベストは、香港に拠点をおくIFA投資会社です。
IFAとは・・・
IFA(Independent Financial Advisor)は、保険会社や信託会社と投資家の間に入って資産運用を代行する
簡単に言えば、「海外金融機関との取引手数料を最小限にし、利益を内部に留めよう」という考え方から、メティスが設立されたのです。
この時点で、あやしい匂いがプンプンするわ。
わたしの見解では、アテナベストの利益確保のためにメティスを設立したのですから、その顧客つまり投資家はその犠牲になりやすい、とも言えますね。
IFA移管と手数料の問題
それでは、わたしがメティスをおすすめしない理由3つを説明します。まずはIFA移管と手数料の問題についてです。
IFA移管ができない
最初のメティスをおすすめしない理由は、IFA移管ができないことです。
これはどういうことかというと、海外積立は基本的にIFAが投資家と信託会社などの間に入って、代わりに資産運用をするわけです。
当然任せるIFAによってパフォーマンスが変わってきます。ふつうはパフォーマンスが悪ければ、別のIFAに頼むとか移管ができるんですが、しかしメティスは香港のアテナベスト社が専属で取り扱う商品なのです。
なので、他に取り扱っているIFAがないんですね。よってアナベスト社以外にIFA移管ができないということになってしまうわけです。
もちろんパフォーマンスが良ければ結果オーライなんですが、悪かった場合が問題です。私ならこの時点で二の足を踏みますね。これがメティスをおすすめしない理由1つ目です。
利回りも7%とか10%とか過去実績データがありますが、もし7%くらいあるならまあOKと思います。10%はほんとうかなあ?と思います。ちょっと眉唾物かもしれません。
しかもその7%が20年先30年先、あなたの契約満期までこの利回りで運用し続けられる保証はどこにもないわけです。あくまで過去のデータベースを元に言っているだけの話なので楽観視は禁物ですね。
しかも歴史も浅いです。2013年設立となっています。データ自体が少ないとも言えます。
20年後30年後に利回りが下がったことを考えると、絶対に契約したことを後悔しますよね。
パフォーマンスが悪くてもそのまま続けるか、解約するしかないのは選択肢がなさすぎるわ。大きなギャンブルね、やりたくない!!
プライベートバンカーの観点から見ても、IFAの移管ができないのは資産運用において大きなデメリットです。わたしだったら、怖くてとても進められませんよ。
手数料が割高
つづいて、手数料が割高なことがメティスをおすすめしない理由の2つ目です。
他の海外積立と比べても、メティスは手数料がやや割高となっていますね。これはけっこう有名な話です。
手数料というと、年間手数料やプラン手数料とか各種手数料がありますが、それが割高なんですね。
毎月の積み立てやクレジットカード引き落としにも、手数料が1%発生してしまいます。私が見たところ、他のところはクレジットカード引き落とし手数料は無料が多いです。しかしメティスはかかってしまいます。
本来ならIFA(アテナベスト社)の自社商品なので、手数料はもっと下げてもいいはずなのですが、、、
投資家にとって手数料は、運用パフォーマンスに直結するところなので無視できないとても重要なポイントです。
では、なぜ手数料をもっと安く設定しないの?ということですが、安くすればパフォーマンスも上がるし顧客満足度は上がるし、他社の商品とも差別化できて優位に立てます。なのになぜしないのか?
これはわたしの推測ですが、もしかしたらその経費をパートナー(イントロデューサー)へのコミッション報酬に充てているかもしれません。そう考えると、なぜ手数料を下げないかの辻褄が合ってしまうわけです。
このあたりは、記事後半でまた詳しくご説明しますね。
イントロデューサーとは・・・
イントロデューサーとは、紹介者のこと
コミッション報酬とは・・・
コミッション報酬とは、営業職の歩合で払われる賞与のこと。営業活動を促進させる効果がある
このように、手数料が他の海外積立商品に比べて高額なのが難点です。手数料が高いと、長期的な運用で利益が減少してしまいます。
手数料が高いと、当然リターンが減少してしまいますよね。これは大きなデメリットじゃないですか!!
そのとおりです。プライベートバンカーの観点から見ても、IFAの選択はとても重要ですね。手数料の割高な商品は、将来の資産形成において大きなハンデとなってしまいます。できれば他をあたりたい。
紹介者(イントロデューサー)が信用できない
メティスをおすすめしない理由3つ目は、メティスを紹介するイントロデューサーの信頼性が不透明であることです。
気をつけたほうがいいイントロデューサー
紹介者(イントロデューサー)は、海外積立商品の契約をとることで、IFAからコミッション報酬をもらっています。これ自体は悪いことでもなんでもないことです。
イントロデューサーがそれぞれの投資家に合った商品やプランを提案してくれるのなら、ぜんぜん良いですが、
もしそうではなく、イントロデューサーが自分の利益優先で紹介する商品を決めているとしたら、、、それは投資家にとって不利益となってしまいますね。優先すべきものがちがいます。
実際わたしも、メティスを紹介された、契約を悩んでいるなど複数の友人から相談されたことがあります。
そして話の内容を聞いてみて、わたしの悪い予感は当たっていたと確信しました。
その理由として、どうやらメティスは他の海外積立商品と比べてイントロデューサーに対して高額な紹介料、コミッション報酬を支払っているのです。
なのでイントロデューサーは他社商品よりもアテナベスト社のメティスを契約させたいとなるわけです。そのほうがイントロデューサーにとってはおいしいですからね。
投資家に最適な商品を提案するべきなのに、イントロデューサーの利益優先で契約が進むと、投資家にとってこれはとんでもない話ですね。
相手は営業のプロだし、よっぽど気をつけないとコロッとだまされちゃうわね!
シンガポールのプライベートバンカーであるわたしから見ても、日本人は世界的にも他人を信頼しやすい国民性なので、このあたり気をつけていただきたいです。
イントロデューサーの楽なアフターサポート
あと報酬面以外に、もう1つの理由があります。わたしが聞いたところによると、メティスの商品はなんとイントロデューサーが契約後の雑務をしなくてもいいらしいのです。
これはどういうことか説明しますと、基本的に海外積立は契約して商品が走り出したら、アフターサポートはイントロデューサーを通してやるのが一般的です。
ふつうは投資家とIFAの間にイントロデューサーが入るのですが、メティスの場合はこれが投資家とIFAが直接やりとりをするようになるのです。間にイントロデューサーが入らないのですね。
アフターサポートは、ファンドの変更や住所変更、クレジットカードの変更、積立減額、積立停止、再開などがあります。これらをメティスとの契約後すべてアテナベスト社が対応するということです。
イントロデューサーは契約さえとれれば報酬がもらえ、あとの面倒なサポートはIFA任せで何もしなくていい、ということです。わたしから言わせると、これはなんとおいしい話でしょう。これほどイントロデューサーにとって楽で儲けやすい商品は、わたしは他に聞いたことありませんよ。
さかんにメティスを進めてくる事情は、こういうことなのですね。
もちろんイントロデューサーが信用できないというのは、みんながみんなそうではないと思いますが、このような事情があるというのは投資家の方は知っておくべきです。
以上がメティスをおすすめできない理由の3つ目です。
さんざんイントロデューサーについて説明してきましたが、どういうイントロデューサーが信用できるの、またそうでないのかを判断するのはとても難しいことです。つぎはそれについて解説していきましょう。
あやしいイントロデューサーあるある
わたしも多くのイントロデューサーを知っていますが、投資家がイントロデューサーの信用度を判断するのはなかなかむずかしいことだと思います。
イントロデューサーもいろいろな人がいますし、たとえば知らないことを教えたくれただけで、ああ親切だなあと思ってしまいますよね。外見などの印象にも左右されがちです。
わたしの立場から言うと、親切そうに見せるのは簡単にできるということです。そしてそのなかには気をつけないといけないイントロデューサーもいるのですから、なかなか判断はむずかしいところですよね。
ここではわたしの経験や聞いた話などから、自分の利益を優先して考えている悪どいイントロデューサーに共通するポイントをご紹介していきましょう。判断に役立ててくださいね。
あやしいイントロデューサーあるある①「はじめの2年間だけ!」
あやしいイントロあるある①は、「はじめの2年間だけ!」とやたら強調してくるパターン。
たとえば、「はじめの2年間は毎月10万円積立てましょう!3年目からは減額して毎月3万円でも大丈夫です!積立がキツくなったら途中で停止してもOKです!」と言います。
しかしこれ実は、停止している間も運用は続き手数料はかかり続けるのです。これは放置してOKではないですよね。なんとせこい言い方でしょう。
そして実際は、途中で停止せずに積立続けないとパフォーマンスが上がらないというオチまでついています。まったく真実を語っていませんよね。
そしてはじめの積立額が多ければ多いほど、イントロデューサーが貰える報酬も上がるのです。だからなんとかはじめに投資家を頑張らせたいのですね。この口車に無理してでも乗ると大変なことになります。
あやしいイントロデューサーあるある②「30年満期が1番いい!」
あるある②は、長期契約を進めてくるパターン。
「30年満期が1番いい!皆さんそうしてますよ」と長期契約をすすめてきます。長期契約に、なればなるほどイントロデューサーの貰える報酬が上がるのです。
となります。
私から言わせると、正直30年とか超がつく長期契約はおすすめしません。30年後世界がどう変化しているかなんて誰にもわからないからです。
とくに、テクノロジーの発展や激動する世界情勢、不透明な経済など未来は私どもでもなかなか読めませんよ。そうなるとせいぜい長くても15年、20年契約くらいです。
長期の運用にはもちろんメリットもありますが、そもそも将来お金の価値やあり方自体が変わる可能性だってありますよね。
あやしいイントロデューサーあるある③悪いイメージを持たれると困るから事前にカバー
これはどういうことかというと、おそらく投資家はメティスとの契約を検討するにあたってネットで実際どうなのか評判をググったりするはずですよね。
そして良くない評判が出てきたら、評判悪いしやめとこうかな・・・となります。
そこでイントロデューサーは事前に釘をさしておくのです。
たとえば、「メティスはネット上では評判が悪いですが、あれは同業者が足の引っ張り合いをしているだけなんですよ」と言ってライバル会社がメティスをおとしめようとしているとアピールするのですね。実際言われた人も知っています。
このようなパターン以外でも、プロのイントロデューサーに上手なトークをされたら、なかにはつい信じてしまう方もいます。あの手この手でセールスするのがイントロデューサーの仕事ですからね。
あやしいイントロデューサーあるある④運用実績や利回りを盛る
これは、「最低でも利回り7%です」や「利回り10%くらいがふつうです」「世界的にはあたりまえの数字ですよ」と言われるみたいです。私から見て、これはさすがに盛りすぎだと思います。
利回り7%ならまだ現実味もありますが、あまり期待しすぎても将来「聞いてたのとちがう!」となりかねません。利回りは、5~7%くらいで見ておくのが無難かと思います。
運用利回りはIFAにもよりますが、他の海外積立商品も似たり寄ったりの数字です。
あやしいイントロデューサーあるある⑤安心させようと必死
このパターンは、「日本人契約者が急増してます」「運用報告会も日本で開催されています」「安心ですよね」と、このようなことを言われます。
でもこれはただ日本のマーケートに力を入れているだけ、と言えます。
残念ながら日本人は金融リテラシーが低いと言われています。こちらのブログを見ているような方はそうではないでしょうが、イントロデューサーたちは金融リテラシーの低い日本人からいかに契約をたくさんとるかが勝負と思っているわけです。
日本人の国民性として「みんなやってますよ」に弱いところがあります。これを狙われるのですね。
みんながやっていることをしないと不安、人とちがうことが嫌という心理もうまく活用してトークしてきますので、注意してくださいね。
あやしいイントロデューサーあるある⑥日本の積立保険も同時にすすめてくる
これは、「メティスもいいですけど、同時に国内にも一本逃がしておいたほうがいいですよ、リスク分散しましょう」と実際〇リックス生命の積立保険をすすめられたという話です。
要は、メティスの紹介料と日本の保険商品の紹介料をダブルでGETしようとしているだけです。
もしくは、まったくちがうタイプの商品を2つ提示して、どちらか1つでも契約とれたらいいやと思ってるだけのパターンです。
個人的には、日本の積立保険は投資商品として疑問符がつきます。国内でやるならNISAやiDeCoが最適解ですね。しかしこれらを悪く言ってメティスや海外積立に誘導しようとするイントロデューサーも散見しますので、気をつけてください。
おそろしいイントロデューサーがたくさんいるんですね。投資やめとこうかな・・・怖すぎる。
プライベートバンカーであるわたしから見ても、イントロデューサーが自分の利益優先で紹介する商品を決めて、それをお客さんに提案していたら、それはダメですよね。
イントロデューサーについてのまとめ
ではここで、わたしが思うイントロデューサーを見分けるポイントについてご紹介しましょう。
イントロデューサーと接するときのポイント
わたしもプライベートバンカーなので、営業もしますが結局、話過ぎる人は信用できませんよ。
権威性や希少性をうまく利用して契約したい気持ちにさせてくるので、実際話をまじめに聞きすぎると、今始めないとさも損するような気持ちになってくるのです。
そして、小さい嘘をつく人は必ず別でもどこかで嘘をついているものです。今後も嘘を繰り返します。イントロデューサーの方もそれらを繰り返してだんだん感覚も麻痺してきます。となると息を吐くように嘘をつくこともできます。
それが積もり積もって大変なことになったり、取り返しのつかない大きな損失につながることもあります。わたしはそのようなパターンを度々見てきました。
あやしいイントロデューサーにあたったら
対策としては、そういう人とは距離を置くのが一番です。あとは1人の話ではなく色んな人から話を聞いたほうが良いですね。もちろん今わたしが言っていることも私の意見ですから、1つのことを鵜呑みにせず、ご自身も自分なりにしっかり多角的に情報収集をしてください。
投資も人生も結局、最終的には自己責任となってしまいます。
イントロデューサーといえども、30年後の世界がどうなっているのかなんて、誰にもわからないですよね。
イントロデューサーの信頼性って本当に気になるわ。こんな話聞いたら、もう疑いの目でしか見れないわ。
わたしのこれまでの経験で感じることは、イントロデューサーの言葉通りに進めたとしても、結局は投資家にとって不利益になることもあります。最終的には、自己責任になることを再認識しましょう!
まとめ
こちらの記事では、メティスをおすすめしない理由、あやしいイントロデューサーについてご紹介してきました。
メティスをおすすめしない3つの理由
- IFA移管ができない
- 手数料が割高
- イントロデューサーが信用できない
一見魅力的に聞こえる商品でも、口コミや第三者の意見も参考にしながら、慎重に選んでくださいね。
少しでもイントロデューサーが信頼しきれないようなら、思い切って断ることも選択肢の1つです。甘い言葉や甘い話にくれぐれも気をつけましょう。