「できることなら、少しでも早く仕事を引退して自由な人生を送りたい」
そんなふうに考えたことはありませんか？近年、「アーリーリタイア」という言葉を耳にする機会が増えてきました。
FIRE（Financial Independence, Retire Early）という考え方も注目されるようになり、早期リタイアは多くの人にとって憧れのライフスタイルになっています。
でも、アーリーリタイアを実現するうえで必ず向き合うべきなのがお金の問題です。実際にアーリーリタイアするにはいくら必要なのでしょうか？
この記事では、アーリーリタイアに必要な金額の目安や、年代別の具体例、さらに今から始められる準備についてもわかりやすく解説します。ぜひ最後まで読んで、あなたの未来設計のヒントにしてくださいね。
著者プロフィール
中村 健
SPJ編集長 資産運用の専門家
シンガポールに長年住んでおり、海外のプライベートバンクを活用した富裕層が行う資産運用、資産防衛に精通している。
世界各国の複数のプライベートバンカーと定期的にミーティングをして最先端の情報や資産運用ノウハウを入手することで、十分な資産所得(リタイアメントインカム)を確保して、悠々自適に暮らしている。
様々な国を旅してきおり、訪れた国は45ヵ国を越える。
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アーリーリタイアにはいくら必要？
アーリーリタイアと聞くと、「数千万円〜1億円以上の資金が必要」といった漠然としたイメージを持つ方も多いかもしれません。ですが、まずはリタイア後に必要な支出を具体的に把握することが大切です。
目安は「年間支出×リタイア後の年数」
アーリーリタイアに必要な金額は、年間の生活費に、リタイアしてからの年数を掛けたものが基本となります。たとえば、年間の生活費を300万円と想定し、30歳でリタイアして90歳まで生きると仮定した場合は以下のようになります。
300万円 × 60年 = 1億8000万円
この時点で「そんなに必要なの！？」と驚かれた方もいらっしゃるかもしれませんね。
ただし、これにはいくつか考慮すべき点があります。
- 実際の生活費は年齢とともに変動する
- 将来、年金が受給できる可能性がある
- 医療費や介護費など突発的な支出が発生する可能性がある
- 資産運用によって資金を増やせる可能性がある
これらを踏まえて、できるだけ現実に即したシミュレーションが必要になります。
アーリーリタイアに必要な資金の目安
それでは、具体的に何歳でリタイアする場合、どれくらいの資金が必要になるのか、年代別に見ていきましょう。
30代でリタイアする場合
30代でリタイアする場合、働く期間が短いため、準備期間も限られています。そのぶん必要資金は最も多くなります。
- 年間生活費：300万円
- リタイア後年数：60年（30歳〜90歳）
必要資金：1億8000万円程度
仮に運用益や年金を加味しても、最低でも1億円以上の備えが必要と考えられます。20代から資産運用を始めて資産を大きく増やすなど、戦略的な準備が求められます。
40代でリタイアする場合
40代になると、年金受給開始年齢（原則65歳）が視野に入ってきます。将来的な年金受給を前提とすれば、必要資金は少し減ります。
- 年間生活費：300万円
- リタイア後年数：40〜45年（40歳〜85歳）
必要資金：約1億2000万円〜1億5000万円
運用益や年金を活用することで、必要額はある程度調整可能です。
ただし、退職金や不動産収入などの副収入があるかどうかも重要なポイントになります。
50代でリタイアする場合
50代のアーリーリタイアは、比較的現実的と言えます。年金支給も目前ですし、医療費・老後の不安を感じる年齢でもあるため、リタイア後の生活設計がより現実味を帯びてくるタイミングです。
- 年間生活費：300万円
- リタイア後年数：30年（55歳〜85歳）
必要資金：約9000万円
この年代であれば、年金や退職金、貯蓄、資産運用を組み合わせてリタイアすることが可能です。
アーリーリタイアのためにできる準備
「アーリーリタイアをしたいけど、そんなに貯められる自信がない…」
そう思った方も大丈夫です。夢を現実にするために、今からできる3つの準備をご紹介します。
家計を見直す
まずは日々の支出を見直すことから始めましょう。特に固定費の削減は即効性があり、長期的に大きな節約につながります。
- 不要なサブスクを解約する
- 格安SIMや保険の見直しをする
- 外食や嗜好品を控える
支出を抑えることで、アーリーリタイア後の必要資金を抑えることにもつながります。
ライフプランを立てる
漠然とした「早くリタイアしたい」ではなく、何歳で、どんな生活をしたいのかを具体的に描きましょう。
- 海外移住？田舎暮らし？
- 趣味中心の生活？
- 家族と過ごす時間を増やしたい？
理想の生活スタイルを明確にすることで、「いつまでにいくら必要か」がはっきりして、貯蓄・投資の目標も立てやすくなります。
資産運用の知識を身に付ける
貯蓄だけでアーリーリタイアを目指すのはかなり難しい時代です。
だからこそ、資産運用を味方につけることが重要になります。
- つみたてNISAやiDeCoを活用する
- 長期・分散・積立を基本にした投資を行う
- リスクを抑えた運用方法を学ぶ
早く始めるほど、長期運用できる効果が大きいため、資産が増えるスピードも早くなりますよ。
分からないことは専門家にお任せください
アーリーリタイアを現実にするには、具体的な資金計画と将来設計が欠かせません。でも、自分一人で試算したり、資産運用を勉強したりするのはなかなか大変ですよね。
そんなときは、お金のプロに相談するのが安心です。
「本当にこれで足りるの？」
「今の家計で将来に備えられるの？」
「投資って何から始めればいいの？」
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