
老後資金に1億円あれば安心?実際の生活レベルってどうなんだろう?



夫婦でゆとりある老後を送りたいけど、1億円で足りるのか不安…



そう思う方もいるかもしれません。確かに老後資金が1億円あっても、将来の不安がすべて解消されるわけではありません。長寿化や医療・介護費の増加を考えると、資金の使い方や準備の方法を正しく知ることが重要です。
この記事では、老後資金1億円の生活レベルがどれくらいなのか、夫婦2人の平均的な生活費や「ゆとりある老後」との比較をはじめ、老後資金1億円を準備するための手段、公的年金や退職金の活用方法、資産運用のポイントについてわかりやすく解説します。また、1億円あっても不安が残る理由や、将来に備えるためのプロの活用についても紹介します。
老後資金1億円の生活レベルはどれくらい?


老後資金1億円って実際どれくらいの生活ができるのでしょうか?この段落では、その生活レベルの実態について解説していきます。
夫婦2人の平均的な生活費との比較
老後に1億円あれば安心、そんなイメージを持っている方も多いかもしれません。けれど、現実的にそれがどの程度の暮らしになるのか、気になりますよね。
総務省の「家計調査(2023年)」によると、夫65歳以上・妻60歳以上の無職世帯の平均的な生活費は月額約23万円程度となっています。年間にすると約276万円です。これが一般的な老後の支出とされています。
これに対し、老後資金が1億円あると、単純計算で約36年分の生活費に相当します。つまり、65歳で退職しても、100歳を超えても安心して暮らせるという試算です。
もちろん、住まいの形態や生活スタイルによって出費は変わります。
たとえば、持ち家でローンが完済していれば出費は抑えられますし、賃貸や旅行が好きな方は、より多くの費用が必要になるかもしれません。
とはいえ、平均的な支出水準で見れば、老後資金1億円というのは、かなり余裕のある生活ができるラインだと言えるでしょう。
ゆとりある老後に必要な生活費との比較
続いて「ゆとりある老後」にかかる費用と比較してみましょう。これは、一般的な生活に加えて、旅行や趣味、外食などの楽しみを取り入れた、理想とされる老後のイメージです。
公益財団法人生命保険文化センターの調査によると「ゆとりある老後生活費」の目安は月額約37万円程度であり、年間にすると約444万円になります。
1億円をこの水準で換算すると、約22年分です。つまり、65歳から87歳くらいまでであれば、かなり充実した暮らしが送れることになります。
ただし注意点があります。物価上昇や医療費の増加、あるいは思わぬ出費があった場合、資金が早く底をついてしまうリスクもあります。



老後資金が1億円あっても「無敵」というわけではなく、どんな生活スタイルを選ぶかによって、その価値は大きく変わってくるのです。
老後資金1億円を準備する方法





1億円なんて本当に貯められるのかな…?



具体的な準備方法を知れば、現実味がぐっと増しますよ。
代表的な準備方法が以下の3つになります。
- 貯蓄で用意する
- 公的年金や退職金を活用する
- 資産運用で増やす
できることから一つずつ始めていきましょう!
貯蓄で用意する
老後資金1億円と聞くと、自分には遠い世界の話のように感じてしまいますよね。でも、長い時間をかけてコツコツ積み上げることで、意外と手が届く金額だとわかります。
30歳から毎月10万円ずつ積立貯金をすれば、60歳までの30年間で3,600万円が貯まります。これにボーナス時の上乗せや、夫婦での貯蓄を加えれば、1億円に近づけることは十分に可能です。
もちろん、住宅購入や教育資金などの支出もありますから、計画的な家計管理が必要になります。
大切なのは「老後のための貯蓄口座」をしっかり分けて、目的を明確にしておくことです。



できるだけ早いうちから始めることが成功への近道です。時間こそが最大の味方です。
公的年金や退職金を活用する



貯蓄だけで1億円を用意するのはハードルが高い…



そんなときは、公的年金や退職金も頼りになります。
日本の年金制度では、夫婦2人分の年金受給額は、条件にもよりますが平均で月額22万円前後です。年間にすると約264万円で、20年間受け取れば約5,000万円以上になります。
退職金
さらに、企業勤めの方であれば退職金も期待できます。
大手企業では2,000万円前後、中小企業でも1,000万円ほど支給されるケースもあるため、合計で1億円近くまで到達する方も珍しくありません。
自分の貯蓄だけでなく「将来もらえるお金」を正確に把握し、資産全体としてどう組み立てるかが大切です。年金の見込み額や退職金の計算方法は、早めに確認しておきましょう。
資産運用で増やす
貯蓄や年金だけでは心もとないという方には「資産運用」も有力な手段になります。
資産運用と聞くと、ハードルが高く感じるかもしれませんが、最近は初心者向けの制度も充実しています。
NISA(新NISA)やiDeCo(個人型確定拠出年金)などは、税制面で優遇されており、将来の資産形成にぴったりです。毎月数万円の積立投資を20〜30年継続すれば、投資成果によっては数千万円規模の資産形成も十分に可能です。
リスクをしっかり理解することも大切です。無理のない範囲で運用し、長期的な視点で資産を育てることが成功のカギとなります。「お金に働いてもらう」という考え方を取り入れることで、1億円という目標がより現実的になりますよ。
老後資金1億円でも安心とはいえない





1億円もあるのに不安なんてあるの?



想定外の出費やリスクがあることを知っておくことが大切です。
代表的な想定外の出費やリスクとしては、
- 病気・ケガの治療や介護に費用がかさむ可能性がある
- どれだけ長生きするか分からない
などが挙げられます。「自分は大丈夫だろう」と油断せずに、リスクと向き合いましょう!
病気・ケガの治療や介護に費用がかさむ可能性がある
老後の生活において、もっとも不安が大きいものの一つが「健康」に関する問題です。
年齢を重ねると、どうしても病気やケガが増えてきますし、介護が必要になる可能性も高くなります。
実際、厚生労働省のデータによれば、平均寿命と健康寿命には約10年の差があると言われています。つまり、人生の最後の10年間は何かしらの介護や医療サービスを必要とするケースが多いということです。
例えば、老人ホームに入居した場合にかかる医療費や介護費は、予想以上に高額です。介護付き有料老人ホームに入居すれば、月に20万円以上かかることも珍しくありません。長期化すれば、合計の費用が数百万円〜1,000万円以上になる可能性もあるのです。



1億円という資金があっても、このような突発的な支出が続けば、貯蓄は一気に減っていきます。だからこそ、医療保険や介護保険の見直し、将来的な住まいの選択など、事前の準備がとても大切になります。
どれだけ長生きするか分からない
もうひとつ、老後資金を考えるうえで忘れてはならないのが「寿命の不確実性」です。
自分が何歳まで生きるのかが分からない以上、どれくらいのお金を準備すれば安心なのかもわかりません。
最近では、人生100年時代とも言われています。
長生きすること自体は喜ばしいことですが、同時に「資金が長期間必要になる」ということでもあります。85歳で資金が底をついてしまった場合、そこからの生活はどうすればよいのでしょうか?年金だけでまかなえる暮らしに切り替えられるかどうか、不安を感じる方もいるはずです。



老後資金は「余裕をもって準備する」ことが基本になります。1億円という額に安心するのではなく「どんなリスクがあるのか」を想定し、必要に応じて支出を見直したり、サポートを受けたりすることが大切です。
夫婦で安心できる老後を目指すならプロにお任せください


ここまで読んで、やっぱり不安は消えないかもしれません。
そんなときこそ、専門家の力を借りることが安心につながります。



最後に、今できる行動を確認しましょう!
老後資金1億円というのは、多くの人にとって一つの目標であり、理想でもあります。
この記事では、1億円があれどれほどの生活レベルで暮らせるのか、そしてどうやって準備していけばいいのかについてお話ししてきました。
確かに、1億円あれば平均的な生活や、少しゆとりのある暮らしを送ることができます。
しかし、病気や介護、長生きのリスクなどを考えると「1億円あるから絶対に安心!」とは言い切れないのが現実です。
だからこそ、資産をどう守るか、どう活かすかが重要になります。
そしてそれは、一人で悩みながら考えるよりも、信頼できる専門家と一緒に考えることで、ずっと安心感のある未来に変わっていきます。
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