
「毎月分配型投資信託」に興味があるけど、どんな感じなんだろう。



「毎月分配型投資信託」に興味を持たれる方は現在増えつつあります。始める前にどんな投資信託なのか基本を知っておくと不安が解消されますよね。
投資信託の中でも特に人気の高い「毎月分配型投資信託」。毎月分配金が受け取れるというメリットが注目されていますが、その仕組みや特徴を正しく理解している方は少ないかもしれません。
今回は、毎月分配型投資信託の基礎知識からメリットまでを詳しく解説します。これから資産運用を始める方や、すでに投資経験がある方も、ぜひ参考にしてみてください。
毎月分配型投資信託の基礎知識


この章では、毎月分配型投資信託が抱える特徴を3つ紹介します。これらはメリット、デメリットとも密接に関係してきます。
毎月分配金が支払われる
毎月分配型投資信託とは、その名の通り1カ月ごとに決算が行われ、分配金を毎月支払う方針の投資信託のことです。一般的な投資信託は年1回や年2回の決算が主流ですが、毎月分配型はより頻繁に分配金を受け取ることができます。
分配金は、ファンドの残高(純資産)から支払われるため、分配金が支払われるとその分だけファンドの基準価額は下がります。つまり、「分配金が多い=儲かっている」というわけではないことを理解しておく必要があります。基準価額の上昇と分配金を合わせたトータルリターンで考えることが大切です。
「普通分配金」と「特別分配金」
投資信託の分配金には、「普通分配金」と「特別分配金(元本払戻金)」の2種類があります。
分配金落ち後の基準価額が投資家の個別元本(購入時の価額)を上回っている場合の収益分配
分配金落ち後の基準価額が投資家の個別元本を下回っている場合の収益分配
普通分配金は投資信託の運用によって生じた収益から支払われるもので、利益として課税の対象になります。それに対し特別分配金は、投資家が投資した元本の一部払戻しに相当するため、非課税となります。また、特別分配金を受け取った分だけ、投資家の個別元本は減少します。
分配金の支払い自体や金額の保証はない
毎月分配型投資信託だからといって、必ず毎月分配金が支払われるわけではありません。分配金が出るかどうかは、それぞれの投資信託の分配方針や運用成果によって変わります。
市場環境の悪化や運用成績の低迷により、分配金が減額されたり、場合によっては分配金がゼロになることもあります。分配金は「あらかじめ一定の額の分配を約束されたものではなく、運用状況等によっては分配金が支払われない場合もある」ということを理解しておきましょう。
毎月分配型投資信託の4つのメリット


普通の投資信託とは異なり、毎月分配金としてキャッシュが入ってくることが大きな特徴です。それらを踏まえて、毎月分配型投資信託のメリットを4つ紹介します。
定期的な収入が得られる
毎月分配型投資信託の最大のメリットは、定期的な収入が得られる点です。特に退職金や老後資金などのまとまった資金を運用する場合、毎月分配型投信で運用することで年金にプラスして毎月の収入源にすることができます。
例えば、ある程度の資産を持つシニア層にとっては、毎月の生活費を補う収入として活用できるでしょう。分配金を「お小遣い」として使うことで、日々の生活に余裕を持たせることも可能です。
生活設計がしやすい
毎月分配型投資信託は、まるで年金のように活用できる点も大きなメリットです。定期的に一定額の分配金が入ってくることで、月々の収支を計画しやすくなり、安定した生活設計が立てやすくなります。
「投資信託の運用を続けながら、運用成果だけは毎月こまめに受け取りたい」というニーズに応える商品といえるでしょう。特に老後の生活設計において、年金だけでは足りない収入を補う手段として活用できます。
売却するタイミングを気にせず現金化できる
投資信託を売却する際、「いつ売るべきか」というタイミングの問題に悩まされることがあります。市場が下落している時に売却すると大きな損失を被る可能性もあります。
毎月分配型投資信託なら、投資額を一度に売却する必要がなく、毎月少しずつ現金化していくことができます。これにより、マーケット下落時でも投資額を少しずつ減らしていくことで下落の影響を緩和できるメリットがあります。
また、運用期間中に徐々にリスクを抑えていきたい場合にも有効です。毎月分配型ファンドを保有し、分配金を再投資せずに受け取ることで、徐々に現金比率が高まり、資産全体のリスクを徐々に抑える効果が期待できます。
運用している実感を得やすい
投資を続けるモチベーションの維持は意外と難しいものです。特に長期投資の場合、成果を実感しにくく途中で挫折してしまう人も少なくありません。
毎月分配型投資信託では、定期的に分配金を受け取ることで「投資が実際に成果を生んでいる」という実感を得やすくなります。目に見える形で分配金が入金されることで、投資を継続するモチベーションが維持しやすくなるでしょう。
例えば、株式投資や債券投資に興味はあるけれど、実際の運用イメージがわかない初心者の方にとっても、毎月の分配金を通じて投資の成果を体感できるメリットがあります。
「毎月分配型投資信託」のデメリットについて
もちろん、「毎月分配型投資信託」には、メリットもあればデメリットも存在します。
- 複利効果が少なく長期運用には不向き
- 特別分配金による元本の取り崩しがある
- 毎月の分配金に課税される
- 信託報酬が高いファンドが多い
デメリットに関する詳しい解説は以下の記事にまとめていますので、ぜひこちらも参考にしてみて下さいね。


自分に合った資産形成を見つけよう


毎月分配型投資信託は、定期的な収入を得られることや生活設計がしやすいなど、多くのメリットがあります。特に退職後の資産活用や、安定した収入源を求める方にとって有効な選択肢となるでしょう。
ただし、分配金が必ず保証されているわけではなく、基準価額が下がるリスクもあることを理解した上で、自分の投資目的に合った選択をすることが大切です。分配金の仕組みをきちんと理解し、長期的な視点で資産運用を考えていきましょう。
これから投資を始める方も、すでに投資経験のある方も、毎月分配型投資信託の特徴やメリットを理解し、自分の資産形成や老後の生活設計に役立ててください。しっかりとした知識を持って投資を行うことが、安定した資産形成への近道となります。
資産運用は考えることが多く、そして人それぞれに適した運用方法があります。そして、それを判断することはとても難しいです。SPJ公式LINEでは、資産運用戦略の策定に役立つノウハウをお伝えしていますので、ぜひこの機会に友だち登録してみて下さいね。